5ツ矢サイダー

ついこの間、クリスマスでケーキとプレゼントにはしゃいでいたと思ったら
あっと言う間に5歳の誕生日ですよ。
盆と正月が一緒に来るような、まあ、うらやましいこと、この上ない。
5歳っていえばねえ、世間的には幼児ですが
大家族・痛快ビッグダディ的な階級でいうところでは、すでに軍曹クラスですよ。
というわけで、初の指令を軍曹に通達する。
「酒買って来い!」
そう。
「はじめてのおつかい」指令である。
荒れた家庭にはありがちな、アル中の親父が子供に酒を買ってこさせる、例のイベントですな。
ただし、おとうちゃんは下戸。
ここでいう「酒」は、炭酸飲料、つまりジュースでありまして。
冗談で言ったつもりが
最近、テレビで放映された「はじめてのおつかい」に刺激されたムスメが
「おつかい行きたい」と本気を出してしまった。
…あれ?
臆病な子だから、絶対イヤだって言うと思ったんだけどな。
なにはともあれ、近所の酒屋まで、三ツ矢サイダーを買いに行くという
5歳の大冒険の始まりですよ。
もちろん酒屋の店前までは、おかあちゃんがつきそい
そこから1人、店の扉をくぐった先は、まさに「はじめてのおつかい」でございます。
「三ツ矢サイダーください」のセリフを練習し、いざ玄関を出て、元気に酒屋まで出陣!
おとうちゃんはニヤニヤしつつ、自宅で物資が届くまで、待つの巻ですよ。
……ただ、一つだけ心配が。
「三ツ矢サイダーください」と酒屋のオジさんにお願いするはいいけれど
そのサイズは、缶入りの350mlからペットボトルまで、大きさに種類があるワケで…。
あかん。教えてなかった。小さいサイズで十分なんだけどなあ。
そしてしばらく経ち、玄関からムスメの帰宅した足音が。
「買ってきたよー!」
うれしそうな顔、そして、その両手には重そうにブラ下がった大きいビニール袋。
案の定、1.5リットルの特大ペットボトルですよ。
やっぱり、そうきたか。
なんにせよ、でかした。

おとうちゃんのために、レモンをしぼってくれるムスメ。
アルコールは一滴も入ってないけど、ええ酒じゃ。
ムスメの成長を祝ってカンパイ!

空き巣タイムトラベル

これがウヒョ助の仕事場でございます。
柔らかな春の日差しが差し込む窓辺からは、ふんわりと庭のキンモクセイの香りが漂い
まるでトイレの芳香剤を嗅いでいる気分で、ペンを走らせております。
アンティークのランプに灯りをともせば、文明開化の音がするって話ですよ。
さて
新年早々、大嘘をついたところで、ボクを咎めるのはローマ法王でも無理ですよ。
かかってこいバチカン!
略して!
バッチこーい!

十字軍から攻め込まれる予定もなくヒマなので
家族で小金井公園にある「江戸東京たてもの園」に遊びに行きました。
最初は公園内で定期的にあるフリーマーケット
そこで、おかあちゃんのトレジャーハンティング(レアな古布探し)に
つきあうだけの予定だったのですが…
さすがにこの季節、お外は寒いので、出店が少なく
ムスメのポケモンコレクションが増えただけで、とくに財宝は見つからず。
せっかくだからと、以前より面白いと聞いていた「江戸東京たてもの園」へ
親子3人で家業の泥棒、骨董品を盗みに忍び込んだ次第でございます。

どうやら江戸から戦前くらいまでの民家や建造物を、これでもかといっぱい再現し
「どうぞ、どこの家の中でも好きに入って、空き巣の気分を存分にお楽しみください」
という内容のアミューズメントみたい。
大正〜昭和初期の金持ちっぽい家に入りこんだ時は、本当にそんな気分で、こりゃ楽しい。
「いいつくりだねぇ〜〜〜〜」なんて、いっぱしのセリフを吐きながら
他人の家をあちこち物色し、走り回るムスメの姿を眺め
これは将来、有望な怪盗ルビィ(小泉今日子主演:1988)になるじゃろうと
ニンマリするおとうちゃん。

「この家には、キムタクがドラマのロケで来たんですよ〜〜〜」
「キムタクが玄関で〜〜〜〜」
「キムタクが〜〜〜〜〜〜〜」
案内員のオジさんが、やけにキムタクを連呼するのを、家族で華麗にスルーし
これこそまさに華麗なる一族(木村拓哉主演:2007)でございますよ。
おかあちゃんが、アリエッティそのままのお屋敷キッチンにうっとりしてる頃
おとうちゃんは屋根裏部屋でうっとり。

いいなあ。こんな屋根裏部屋に一生監禁されたいね。
コーヒーとタバコを差し入れしてくれたら、50年くらいここに閉じ込められてもいいくらい。
1日に1回、お仕事として、窓の外に向かい「ここから出してくれえええええーっ!」と叫ぶ
そんな時給900円くらいのアルバイトないかしら。

トトロにでてきたような、昔のバス。
実際、トトロの舞台となった所沢〜村山あたりに行くと、本当にいまだあんな風景だったりするので
東京は都会だと、地方の方はカン違いしないでいただきたい。
東京都は22区(練馬区のぞく)だけ
東京西部(練馬区ふくむ)は、「多摩県」でございます。

銭湯の中だって入れちゃうんだからっ!!!!
中学3年生の時、帰宅部のくせに、友人3人と「将来スポーツメーカーのCMに出る訓練」と称し
真冬の夜中、ウインドブレーカー上下を着て、暗い雪道を1時間ランニングし
その帰りに銭湯に入って
「お、今日の日替わり浴槽は、ラベンダーの湯だ! 紫色は公家の色ォオオオーッ!!」
などと、はしゃいでいた日々が懐かしい。
アレだ。きっと思春期は、頭に虫がわいてるんだ。

ええねえ。
「六本木ヒルズの高層階に住んでる」って言われても「登るの面倒くさいッスね」としか言えないが
「囲炉裏のある家に住んでる」って言われれば、それはメチャクチャうらやましい。
古い農家に忍び込んだ時、奥座敷の方で「書き初め体験コーナー」がありまして。
茅葺き屋根の民家がめずらしく、ゴキブリホイホイのごとく大量におびき寄せられた外国人が
片っ端から、書き初めコーナーの指導員に捕獲されておりました。

ムスメも初めての書き初めに挑戦。
辰年だけに、もとい簡単なので、選んだ言葉は「たつ」
横を見ると、外人さんが紙いっぱいに大きく「アンディ」と書いており
その隣の人を見ると、これまた大きく「ピーター」と書いており
さすがに笑わざるを得ない。
外人さん、うれしそうにその書き初めをテイクアウトしていたので
ぜひ帰国したら自宅の居間の、一番目立つ所に飾って欲しい。
旅の恥はかきすて、ならぬ、書き初めですよ。
その後、施設内飲食コーナーの、寒い屋外で食べた屋台の「すいとん」がえらく美味しかったので
また1人で遊びにこようかなって思ったウヒョ助でございました。
よければ、お近くに寄った際にはどうぞ。入場料も安くてオススメ。
↓↓↓
江戸東京たてもの園ホームページ
新発売あげたま丼
タイトルに
「新年あけましておめでとう」と書くつもりが
今おなかがすいてるせいか、ちょっとした松屋の新メニューのごとし。
とりあえず今年の正月から、もうすぐムスメも5歳になるってことで
「お年玉」なるものを、くれてやることにした。
500円ッ!!
いかにも「玉!」って感じでよろしい。
今思えば、ボクなんか500円「札」があったことをギリギリ知ってる年代だけど
初めて硬貨としてリニューアルされた時には、なんか新時代の幕開けを感じたもんね。
これまでは、タイやグアテマラの通貨など
かつての海外旅行で余らせた無駄コインをムスメに握らせ
「これがあれば、イタリアのミラノで、おちんちんが買える!
ミラノに旅行できる大人の歳になるまで、おちんちんがついてなくても我慢しろ!」
と、ムスメをだましてきておりましたが、とうとう本物のお金ですよ。
とはいえ、市販のポチ袋にゼニつめこんで、ただ渡すのも寂しいって話で
「おとうちゃん自作ポチ袋」を
大晦日の夜、1枚のコピー用紙から、イチから作ることにした。
しっかり定規で展開図を書き、のりしろも考えて、正月らしい絵も描いて……

どうじゃッ!!
朝方、ムスメに渡すと、獅子舞の絵を「赤いおじさん」と呼び
まだクリスマスの熱が冷めてないご様子。
うむ、たしかに獅子舞じゃないコレ。
中身の500円玉も、価値になんかピンときていないようなので
何の盛り上がりもなくイベント終了。

明けて2日目、近所の地味〜〜〜〜〜な神社へ、初詣に。
地元の有名どころの神社は、AKBのコンサート会場前のようになってたので
あきらかに人気のなさそうなアイドルがいるライブ会場を選んだって具合ですよ。
まあ、人がおらん。
ヒマすぎて、境内でジイさんがフライングどんと焼きをしてる有様。
それを見て見ぬフリして、賽銭投入(小銭)
アーンド、柏手パーン!
「……今年こそ、ボクにいいことあってもいいんじゃないですか…?」
という、「願い事」じゃなく、「質疑」をご祭神に投げかけて、新年のご祈願終了。
神様にお尻向けたらあかんルールらしいので、ムーンウォークで撤収。

案の定、おみくじは「末吉」ですよ。
「凶」や「大凶」が神社から消えた昨今、ある意味これがランク的に「大凶」ですよ。
まあ、しょっぱい、しょっぱい。年始から塩味ですよ。
おみくじにいろいろ書いてあったけど、まあ早い話が
「スタートはかなりしんどいけど、後々は少しマシになる。
たぶんなるとは思う。
なるんじゃないかな?
ま、ちょっと覚悟はしておけ。」
という、新連載スベった漫画家が、編集に言われるセリフのような内容で…。
ぬあああああああああああーーーッ!!
新年の浮かれモードに、そんなリアルで辛気くさいおみくじいらんッ!!!
とりあえずまあ、おかあちゃんとムスメは2人とも大吉だったので
2勝1敗で、ウヒョ家族チームの勝利とする。
来年まだかなあああああ。
「新年あけましておめでとう」と書くつもりが
今おなかがすいてるせいか、ちょっとした松屋の新メニューのごとし。
とりあえず今年の正月から、もうすぐムスメも5歳になるってことで
「お年玉」なるものを、くれてやることにした。
500円ッ!!
いかにも「玉!」って感じでよろしい。
今思えば、ボクなんか500円「札」があったことをギリギリ知ってる年代だけど
初めて硬貨としてリニューアルされた時には、なんか新時代の幕開けを感じたもんね。
これまでは、タイやグアテマラの通貨など
かつての海外旅行で余らせた無駄コインをムスメに握らせ
「これがあれば、イタリアのミラノで、おちんちんが買える!
ミラノに旅行できる大人の歳になるまで、おちんちんがついてなくても我慢しろ!」
と、ムスメをだましてきておりましたが、とうとう本物のお金ですよ。
とはいえ、市販のポチ袋にゼニつめこんで、ただ渡すのも寂しいって話で
「おとうちゃん自作ポチ袋」を
大晦日の夜、1枚のコピー用紙から、イチから作ることにした。
しっかり定規で展開図を書き、のりしろも考えて、正月らしい絵も描いて……

どうじゃッ!!
朝方、ムスメに渡すと、獅子舞の絵を「赤いおじさん」と呼び
まだクリスマスの熱が冷めてないご様子。
うむ、たしかに獅子舞じゃないコレ。
中身の500円玉も、価値になんかピンときていないようなので
何の盛り上がりもなくイベント終了。

明けて2日目、近所の地味〜〜〜〜〜な神社へ、初詣に。
地元の有名どころの神社は、AKBのコンサート会場前のようになってたので
あきらかに人気のなさそうなアイドルがいるライブ会場を選んだって具合ですよ。
まあ、人がおらん。
ヒマすぎて、境内でジイさんがフライングどんと焼きをしてる有様。
それを見て見ぬフリして、賽銭投入(小銭)
アーンド、柏手パーン!
「……今年こそ、ボクにいいことあってもいいんじゃないですか…?」
という、「願い事」じゃなく、「質疑」をご祭神に投げかけて、新年のご祈願終了。
神様にお尻向けたらあかんルールらしいので、ムーンウォークで撤収。

案の定、おみくじは「末吉」ですよ。
「凶」や「大凶」が神社から消えた昨今、ある意味これがランク的に「大凶」ですよ。
まあ、しょっぱい、しょっぱい。年始から塩味ですよ。
おみくじにいろいろ書いてあったけど、まあ早い話が
「スタートはかなりしんどいけど、後々は少しマシになる。
たぶんなるとは思う。
なるんじゃないかな?
ま、ちょっと覚悟はしておけ。」
という、新連載スベった漫画家が、編集に言われるセリフのような内容で…。
ぬあああああああああああーーーッ!!
新年の浮かれモードに、そんなリアルで辛気くさいおみくじいらんッ!!!
とりあえずまあ、おかあちゃんとムスメは2人とも大吉だったので
2勝1敗で、ウヒョ家族チームの勝利とする。
来年まだかなあああああ。
不動サンタのプレゼント

早いもので、今年もあとわずか。
お坊さんがローラースケートに乗って、しゃかりきコロンブス。
なので「師走」とは、昔の人はうまいこと言ったものです。
2011年を振り返り…
いやあ〜〜〜〜〜〜ビックリするくらい、何一つ良い事がなかったですなァーッ!!
もうビックリできただけでも感謝。
壊れそうな物ばかり集めてしまう、そんなガラスの30代ですよ。
ライトニング門松飾れるだけ、幸せじゃないですか。

さて、たどり着いたは、高麗駅。
今年最後の登山を楽しむべく、埼玉県のなんちゃって韓国に行って参りました。
大昔に高麗からの移民が、このあたりに住んでいたそうで。
静かで何もない田舎なのに、駅前だけが、まるで巨大な焼肉屋のよう。

今回登る山は、標高たった300mちょっとの「日和田山」
いくら天気がよくても、連日の寒さですよ。
標高が100m上がるごとに、気温は0.6度くらい下がるので、山頂に雪のある山も多いはず。
一度、冬の高尾山をナメてかかり、えらい目にあったアタクシですよ。
齢36歳、分別のつく腰痛持ちのいい大人、冒険なんかいたしません。するもんですか。
というわけで、絶対に雪の積もってなさそうな、標高の低い山をチョイスしたワケでございます。

まるで丘のような小さな山だけど、眺めは絶景。
平日にも関わらず、散歩気分で登りに来てるジジババ、いや、年配の方々もチラホラ。
いやあ…ホント、若い人って山にいないよなあ。
登山が趣味の山ガールが巷で大流行りって、あれウソだろ。
見た事ないもん。
どこの広告代理店が仕込んだネタなのじゃ?
そんな気楽な山登りの最中、なぜかザイル片手にヘルメット姿の人達を発見。
岩登りの講習をしているらしい。
そういえば日和田山って、小さい山ながらも大きな岩が多く
岩登りの入門コースみたいな場所だって、何かの本で読んだような気がするな。

というわけで、ウヒョにも登れそうな、簡単そうな岩場に挑戦。
あらやだ、楽しい!
小学生でも登れそうな岩場とはいえ、岩をわっしわっし掴んで登るのは、なかなか痛快。
もう少し若かったら、あちらのでっかい岩壁にロープでよじのぼる人達に混じり
山男気分、もとい、クリフ・ハンガーのスタローン気分で、銃を乱射できたんだけどなあ。
机にしがみつくのと、岩にしがみつくのじゃ、似ているようで全然、男っぷりが違うわい。

そんなこんなで、あっという間に、日和田山(305m)の山頂に到着。
おおおおおおーう、いい眺め!!
さすがに体力と時間があまっているので
この先にある、高指山(330m)物見山(375m)まで縦走することに。
物見山からの下山中に、「五常の滝」という立派な滝もあるという。
それを見て帰ろう。
とても歩きやすい山道を軽快に進み、本日2つ目の山
高指山には、すぐ着いてしまった。
巨大な電波塔が建っている。

もちろん電波塔には登れないし、展望もないし、どこが三角点かもわからないので
来ても仕方なかったなあ〜〜〜なんて後悔しつつ
とりあえずまあ、と、電波塔のできるだけそばへ近づくことにする。
あれ? どこかで見覚えのある風景だなあ? …なんて思っていたら、なんてことはない
FF8の序盤のミッション、あの電波塔だ。
FF8のBGMなど口笛に吹きつつ、電波塔に近づくため、車両止めチェーンをまたぎ先に進んだもんなら
そこに待っていたのはBOSSモンスターではなく
レジャーシートに座ってオニギリ頬張っている、おジイさん2人組。
とりあえず脳内で、2人に「ビッグス&ウエッジ」と名前をつけ、早々と退散。
また話しかけられたら、たまったもんじゃない。

その後、3つ目の物見山までは、山上の車道歩きが続く。
薄暗く深い森の中を、1人孤独に怯えながら歩く山歩きもいいけど
今回のような人の匂いを感じる、人工物が点在する中での山歩きも、これはこれで、なかなか楽しい。

日の当たる、山上集落なんか眺めながら。
ええねえ。
こんな所に住んで暮らせたら、どんなに幸せかしら。
住みたくないけど。
そして、車道からまた山道に戻り、ダラダラと山道を登り続け…
うへえ、さすがに2時間近く山歩きしてたら、だいぶ汗をかいてきた。
一応、速乾性のある素材のTシャツを着てはいるけど、ぶっちゃけ役に立ってない。
乾く間もなく、ビショ濡れですよ。

濡れネズミ姿で、物見山(375m)山頂に到着。
他に誰もいないことを良いことに、グッチョリ濡れたTシャツを脱ぎ捨て
12月の寒空の下、上半身ハダカになるアタクシ。
ついつい両手を空に上げ「がおーっ」と、小さくつぶやいてしまう。
うちのお母ちゃんが「念のため、持っていき」と
リュックにしのばせていた新しいTシャツに、しめたとばかり、さっそく着替える。
……ッ!!
うひゃああああああああああああーーーーッ!!
気持ちえええええええええええええええええーッ!!
サワサワするっ!
乾いた綿のシャツがサワサワするよーう!
「速乾性のTシャツだから、替えの下着などいらんっ!」と言い捨てたことを
山頂からお母ちゃんに心の中で謝り、清々しい気分で下山することに。
いやあ、実に今日は良い登山じゃったー!!
…ところが。
下山を始めて1時間後。
やはり山頂で裸になったのがいけなかったのだろうか。
お腹を冷やしすぎたのか。
も、ものすごくウンコしたい…!!
肛門をキュッとしめつつ、ヨロヨロと下山道を進む、36歳の顔青ざめたオッサン。
ゴールの「武蔵横手駅」までは、まだ距離がありそうだ。
山での野糞は、水質汚染にもなるので、やってはいけない登山では常識のマナーでござる。
ていうか、日の暮れ始めた、薄暗い山道で
ルートを外れた薮の中、ケツを出す勇気などボクにはない。…ないのじゃっ!

五常の滝。
ウヒョ助、ここでとうとうウンコの我慢の限界。
うずくまる。
動けない。
もはや滝の景観など、どうでもいい。
巨大な水洗便所にしか見えない。
ふと顔を上げると、目の前に、古い小さなお堂が。
その暗闇の中から、苔むした不動明王の石像が、ジッとボクを見つめている。
…ここから、ガンの飛ばし合いですよ。
真剣勝負ですよ。
(お不動さんよお…! わしゃあ〜〜〜〜〜〜見ての通りの苦行の真っ最中じゃ…!
ここで一つ、交渉なんじゃが…どうかのう?
わしの腹痛を治すのと、この清流をウンコで汚すのと、2択じゃよ、お不動さん…
さあ、どっちがいい? どっちがええんじゃあああああああああああああああーっ!?)
念じた2秒後…
腹痛、一瞬にして治る。
交渉成立ですよォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオーーーーーーッ!!!
さすが日本の神様は話が早い! 西欧じゃこうはいかない!

ウソのように消えた腹痛と便意に、軽快に下山道を突き進み
とうとう駅へ無事に到着。
その後、家に帰るまでトイレに立ち寄ることもなく、普通に帰宅。
2011年、一番良かったこと。
ウンコもらさずにすんだ。
いい1年だった。





